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過敏性腸症候群(IBS)

概念


腹痛、不快感に下痢・便秘が続く病気で、「下痢型」「便秘型」「交代型(交代性便通異常)」に分類されます。
また血液検査や内視鏡検査でも異常が見つからず、脳と腸は密接に結びついた脳腸相関があるためストレス社会で多くみられる疾患です。

症状


男性では腹痛、不快感を伴う「下痢型」が、女性では便秘型になることが多くみられます。生命への危機は少ないものの、 容易に排便をする体制になることが難しいトイレの設置のない電車、バス、高速道路・自動車専用道路、レジ待ちなどに長時間耐えられないといった生活への支障を来すことが多い病気です。

要因


ストレスにより刺激された視床下部から副腎皮質刺激ホルモン放出因子(CRF)というホルモンが放出され、このCRFが結腸運動の活性化、胃・十二指腸運動の抑制させるといわれています。胃が刺激に対して「内臓の知覚過敏」になり、少しの痛み、動きでも脳へのストレス反応を引き出してしまい、CRFが放出される悪循環になってしまいます。これらの脳腸相関においてある一線を超えると腹痛・不快感、下痢・便秘といった過敏性腸症候群の特有の腹部症状が現れると考えられています。
また、ストレスが関与している疾患のため、過敏性腸症候群になりやすい傾向(病前性格)がわかっています。自身の感情うを周囲に上手に示せない傾向や自身の感情にそもそも気づきが悪いもしくは気づいていない傾向<失感情症>のものがなりやすいことがわかっています。感情を表現できなかったり意識したりすることが苦手なため、身体がその代弁してしまう。ストレスに気づきがない場合には、気づいていないままにどんどんストレスにさらされてしまい、最終的に身体がそのダメージを表現すると考えられています。

治療


薬物療法、心理療法、環境調整・食事療法があります。
心理療法、環境調整、食事療法では便秘や下痢の原因となるものを避けたりします。生活スタイルや偏った考え方では、今までと同じようにストレスが繰り返されるのでそれらを修正します。薬物療法で症状が軽減されれていた場合では、逆にストレスを多くかけてしまうこともあり得るので、早めに修正を実践していきましょう。薬物療法を併用しながら、完治を目指すというよりも、仮に症状があったとしてもそれが少なく、症状を受け入れられる程度であり自身が目指す生活、社会的な職務を果たせられるようになることを治療目標としていきましょう。症状の完治を目指すとそれ自身が高い過ぎる目標となりストレスになり症状が悪化することもあります。環境調整としては、自分にとって何が、どんなふうになるとストレスになるのかを把握し、それを可能な範囲で避ける方法、避けられない部分においてはその影響を最小限にするための方策をねることも重要です。これにはストレスの受け止め方や、昇華(発散)がうまくいくようにしていきます。また症状というアラームを上手に使って自分に無理をさせないようにするものひとつの方法でしょう。趣味を生かしたり、適度な運動など様々な方法が考えられます。